【2020年10月のレッスン】茨城の豊かな実りを味わう秋。栗と秋刀魚と蓮根で、来たる寒さに備える滋養たっぷりの郷土料理献立。
8月12日の忘れられない出来事。
外はピーカン晴れなのに、お料理のレッスン中から雷鳴がゴロゴロと、どこかで鳴っている・・・。なんとな〜く気にしながらも、無事にレッスン終了!生徒さん達の帰りを見送って、ちょっと一息も束の間、、、
ドッカ〜〜ン!!!!爆音の雷に、ヒョえ〜〜っ!!!意表を突かれて飛び上がるほどにビックリ!!!
これから雨が来るのかなぁと案じて、そうだ!降り出す前にお買い物!と思い、いつものように公園を抜けて歩いて行くと、ムワァ〜っと体に纏わり付くような、むせ返る「雨の匂い」が。あぁ〜!まだ降らないでぇ〜〜!と足早に買い物をすませ、来た道を帰る途中にもどんどん強くなる雨の匂い。
と、ふと、幼い頃に過ごした、京都の町家の情景が脳裏に浮かんで、急いでいた歩みが少しゆったりとしてくる。
坪庭に金だらい、ブリキ製の金魚、蚊取り線香の煙・・・。少し目を閉じてみたくなり、歩みを止めてその濃密な空気を深呼吸。まるでその時にワープしたかの様な、不思議な感覚に襲われて、暫くそこに佇んでしまいました。
人間の五感で感じた事は、何年経っても忘れないんだなぁ〜と、懐かしさとともに、てくてく再びお家を目指したのでした。
京都の思い出は大切な心のアルバム。そしてここ、茨城は私にとって、沢山の出会いや、時には別れを繰り返し、日々の暮らしを楽しみ、深く根を下ろした「私の郷土」。35年の間、茨城の様々な「味」を味わってきました。10月、実りの秋は、地元茨城の旬の食材で郷土料理と参りましょう!!
栗ご飯
栗は、言わずもがな全国生産量ランキング1位です。縄文時代の遺跡から出土するほど日本人には欠かせない、太古の昔からの大切な栄養源。戦国時代は「かちぐり」(乾燥させたクリの実を臼でついて殻と渋皮をとったもの)と、「勝ち」をかけて、縁起を担いで戦場に持って赴いた様です。エネルギーがギュッと詰まった自然の恵みを、やっぱり美味しい栗ご飯で堪能したいですよね!今回は、レシピをもっと簡単に書き直しました。今までのこだわりバージョンのレシピもお渡しします!
秋刀魚の八幡巻
大津港や那珂湊に水揚げされていたサンマも、近年はなかなか難しいようですが、、、冷たい親潮と暖かな黒潮がぶつかる潮目になる茨城の港は、海の恵みの豊さがあります。よく大洗へ車を飛ばして魚を買いに行ったな〜。今はスーパーでも質の良い地元水揚げの魚が豊富なので、遠出せずとも楽しめますね。栗ご飯にはお魚メニューが必須!!と私の自論。今年はサンマが獲れないから使えないかな〜と思っていたのですが、炊飯器から出る栗ご飯の香りに、やっぱりサンマじゃなきゃ駄目だ!!と私の五感が許してくれません。どうしてもお伝えしておきたいサンマのレシピ、おそらく今年も高値なので、冷凍物を使用する事になるでしょうが、きっと気に入ってもらえる絶品レシピです!少々お手間がかかりますが、こっくりとした味わいと牛蒡の微妙な食感、サンマのふわっとした口当たり。冷でも温でも美味しいです!!あそうそう、ゴボウの生産量は全国2位でした!
れんこんのこんこん汁
蓮根も、全国生産量ランキングで1位! 江戸時代は、春は桜を愛でて花見を楽しみ、夏は蓮花を愛でて蓮見を楽しんだ様ですね。秋は赤や黄色の紅葉狩りで、その時にしっかり美味しくなる蓮根を郷土料理でいただきましょう!ちなみに茨城では「メドメド」と呼んだりしています。目処が立って見通しが良くなるとか、種が多いので多産信仰に繋げるとかで、縁起の良い食物とされているのですね。こんこん汁は初めて聞く方も多い?かも知れませんが、蓮の栄養を全部丸ごといただいて、体が芯から温まる美味しい郷土料理です。簡単ですから旬の時期はたくさん作りましょうね。
糸こんにゃくと明太の炒り煮
ちょっと箸休めの小料理として、どんな献立でも万能選手の1品です。控えめなお味ですが、明太のピリッとした辛味とこんにゃくの食感が、口直しにぴったりです。
マロンパウンドケーキ
まだコレ習ってな〜い!という初めての方や、もう一度やりたい!とか、何度やってもいい!!などの声もありましたので、またまたレッスンいたしますよ〜。回を重ねるごとにレシピも進化し、自画自賛!!ホントに美味しいんです。笑 栗の甘露煮のレシピをもちろんお付けします。一生モノにしてください。新旧交えてのレッスンで、レシピもいつもより多めにご紹介。美味しい栗メニューのレッスンに是非お出で下さいね!
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